葛飾区史

第4章 現代へのあゆみ(戦後~平成)


第2節 現在の葛飾

■みんなで育ち合う葛飾に向けて :平成の教育改革

 戦後の義務教育は、基礎学力の向上に寄与し、科学技術の発展を基礎づけ、高度成長を支えてきた。しかし一方で、知識偏重教育による思考力の低下、受験戦争や登校拒否などの課題が生じたため、それまでの画一的な教育から、個性を伸ばし多彩な能力を育む教育への変化が求められるようになった。
 そこで平成14(2002)年、完全学校週5日制の導入や学習指導要領を改訂注釈1する戦後最大といわれる教育改革が行われ、さらに、平成18(2006)年には約60年ぶりに「教育基本法」が改正注釈2された。このような改革に合わせ、葛飾区でも様々な取り組みが進められてきた。




注釈1:時間的なゆとりを持たせて、基礎的・基本的な学習内容の定着を図りつつ、総合的な学習の時間により思考力や判断力といった「生きる力」を身に付けることを目的に改訂が行われた。
注釈2:「公共の精神」、「伝統文化の尊重」や学校・家庭・地域の連携協力などが掲げられた。