【かつしか人】落語家 三遊亭仁馬さん

落語家 三遊亭仁馬(さんゆうていじんば)さん
(本名 酒寄 拓(さかより たく)さん)
平成2年生まれ。
常盤中学校卒業。
(公社)落語芸術協会所属。
平成28年に五代目三遊亭圓馬(さんゆうていえんば)氏に入門し、前座名「馬ん次(ばんじ)」として修業を重ねる。
令和2年に二ツ目へ昇進し「三遊亭仁馬」と改名。
かつしかシンフォニーヒルズで独演会を開催するなど活躍。
落語家の階級(東京)
前座(ぜんざ)
見習いとして修業を積み、師匠(ししょう)から許可が出ると、前座として楽屋に入れるようになります。
寄席(よせ)で1番最初に高座(こうざ)※へ上がります。
毎日寄席に通い、楽屋の準備や先輩方のお世話もします。
※演芸が行われる舞台の名称。また、そこで演じること。
二ツ目(ふたつめ)
寄席で2番目に高座へ上がります。
紋付や羽織を着られて、はかまを着けることもできるようになります。
真打ち(しんうち)
寄席で1番最後に出る資格をもつ落語家です。
弟子を取ることもできます。

かつしかFM(78.9MHz)で三遊亭仁馬さんの番組を聴けます
ラジオ番組『三遊亭仁馬 お昼の時間』を放送しています。
【放送日時】 毎週木曜日/正午~午後0時15分
聴き方について、詳しくはかつしかFMのページをご覧ください。
\ 第5木曜日は落語を生放送しています /

三遊亭仁馬さんにお話を伺いました
「この人かもしれない」師匠との出会い
落語家をめざすきっかけとなったのは、大学の授業で落語家の方のお話を聞いたことです。
親の影響もあり落語は身近なものでしたが、それまで落語家という仕事は遠い世界のものだと思っていました。
しかし「好きで見ているうちに、いつの間にかこの世界に入っていた」というお話を聞いて、自分にもそんな道があるのかもしれないと思うようになりました。
その後、いろいろな寄席へ通う中で、今の師匠、三遊亭圓馬に出会いました。
他の落語家を目当てに行った新宿末廣亭(すえひろてい)の寄席で、初めて師匠を見たときのことは今でも忘れられません。
師匠の落語は、まるで世界が飛び出してくるようでした。
「こんなすごい人がいるんだ。この人かもしれない」
本当に衝撃的で、この人の弟子になりたいと思いました。
弟子入りには、応募フォームも面接もありません。
寄席の出待ちをして、直接お願いするのが昔ながらのやり方です。
雪の降る日に師匠を待ち「弟子にしてください」と声を掛けました。
あの日の緊張は、今も忘れられません。
理屈より先に体で覚えた前座時代
入門してから約4年間は前座として修業しました。
毎日、寄席に通って師匠たちにお茶を出し、着物を畳み、座布団を返す。
今の感覚だと不思議に思えることもあります。
正直に言うと「もう一度やれ」と言われたら遠慮したいですね(笑)。
ただ、その毎日のおかげで落語家の世界に馴染むことができました。
特に忘れられないのは、協会の宴席での余興です。
普段は自分から前に出ることはない前座ですが、その日だけは腕の見せどころ。
私は師匠たちのものまねを披露しました。
それが評価されて賞をいただきました。
そして、めったに弟子を褒めない師匠の圓馬から「面白かったです」の一言をいただいたんです。
その一言で十分でした。
今でも特別な思い出として残っています。
想像力があれば宇宙にも行ける
落語の一番の魅力は「想像力」だと思います。
派手な道具も舞台装置もありません。
でも「ここは宇宙です」と言えば宇宙が広がり「巨大な怪物が現れて」と言えば、お客さん一人一人が頭の中で自由に思い描いてくれます。
今は、短く分かりやすい動画で情報がどんどん入ってくる時代です。
でも、自分の頭の中で世界を思い浮かべる楽しさは、落語だからこそ味わえるものだと思っています。
また、落語は座布団1枚あればどこでもできます。
地域のお祭りでも、学校でも、高齢者施設でもできます。
四つ木で話すなら四つ木の話、金町なら金町の話。
その地域ならではの話題で笑い合えるのも落語の魅力だと思います。

落語で人と人をつなぎたい
葛飾というと「下町人情のまち」というイメージを持たれることが多いですが、実際は皆さん普通に暮らしている普通のまちです。
でも、その何気ない日常がいいですよね。
私は落語家として、その何気ない日常の中で地域の皆さんがつながるきっかけになりたいと思っています。
江戸落語は、もともと町内の集まりみたいなところでやっていたものが始まりです。
「落語会があるから、出掛けてみようか」
そんな気持ちで人が集まって、笑い合う。
そうやって人と人がつながっていく、そのお役に立てればという気持ちでやっています。
これからは、さらに大きな会場で独演会にも挑戦したいですし、ラジオの他にも、YouTube(ユーチューブ)や舞台など、活動の幅をさらに広げていきたいと思っています。
これからも面白いことを探して挑戦していきます。

もっと聞きたい!一言質問
紙面に載せきれなかったインタビューの内容を紹介します
初めて覚えた演目は?
「狸札(たぬさつ)」です。
男が狸に「集金が来るが金が無い。お札に化けてほしい」と頼むお話です。
オフの時間の過ごし方は?
散歩が好きですね。
歩きながら、落語を聞いて覚えています。
あとは、お笑いのラジオも聞いています。
こうして考えると、オフの時間も芸に関係することをして過ごしていることが多いかもしれません。
お子さんたちに落語の面白さを一言で伝えるなら?
「頭の中で面白いことを思い浮かべるのが楽しいんだよ」ということを伝えたいです。
落語は大人向けだと思われることがありますが、お子さんも楽しめるものだと思います。
お子さん向けの落語体験会では、自分には思いつかないような表現をする子もいて、驚かされることもありますし、とても盛り上がります。
母校である、常盤中学校でも公演をさせていただいきました。
全校生徒の前で、午前と午後の2回公演。
大変でしたが、とてもうれしい時間でした。
毎月落語会に行ってみませんか
毎月第1土曜日の午後3時(10 月は午後4時)から落語会を開催しています。
【定員】 35人程度
【費用】 1,000円
【申込方法】 メール(「氏名・人数・希望月」を記入)で。
【申し込み】 三遊亭仁馬
メール jimbachan@gmail.com
【会場・問い合わせ】
紙芝居処こころみ亭(金町6‐10‐10)
電話 080‐8808‐1507
その他の出演情報は、三遊亭仁馬さん公式サイトをご覧ください。
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