自然毒による食中毒にご注意ください

自然食ブームの影響から、魚介類や山菜など、天然の動植物を自分で採取し、食べたことによる食中毒事故が全国で発生しています。ハイキングや潮干狩り等によく行かれる方は、十分な注意が必要です。

「動物性自然毒」について

フグ毒によるもの

• フグ中毒には特効薬はなく、致死率がきわめて高いことが特徴です。
• 有毒成分はテトロドトキシンと呼ばれる物質で、青酸カリの1000倍以上の猛毒です。　　

1. 主な症状・・・・・・・・（1）唇・舌先のしびれ（2）指先・手足のしびれ（3）歩行困難、知覚麻痺、言語障害、
   呼吸困難（4）血圧低下、意識混濁（（1）～（4）の順で症状が起こり、最悪死に至る。）
2. 原因となるフグ・・・トラフグ、ショウサイフグ、ヒガンフグ、コモンフグ等
3. 主な発生場所・・・・家庭、飲食店など（素人調理による家庭での事例が圧倒的に多い。）

 

• ふぐとふぐ毒（東京都市場衛生検査所）（外部リンク）

貝毒によるもの

• 有毒プランクトンの摂取によって二枚貝へ毒素が蓄積されることが原因とされています。
• 大まかに、しびれ等の症状がでる「麻痺性貝毒」と、下痢が頻発する「下痢性貝毒」の2つに分けられます。

1. 主な症状・・・・・・・・（麻痺性貝毒）手足のしびれ、めまい、脱力感、吐き気、おう吐
   　　　　　　　　　　　　（下痢性貝毒）下痢、吐き気、おう吐、腹痛、脱力感、倦怠感
2. 原因となる貝・・・・・イガイ、ホタテガイ、アサリ、ムラサキイガイ等
3. 主な発生場所・・・・家庭、飲食店

• 自然毒のリスクプロファイル：二枚貝：麻痺性貝毒（農林水産省）（外部リンク）
• 自然毒のリスクプロファイル：二枚貝：下痢性貝毒（農林水産省）（外部リンク）

その他魚介類によるもの

• フグ以外の魚や海藻類でも自然毒をもっている種が確認されています。
• 魚ではオニカマス・バラハタ・カスミアジ・ドクウツボ・アオブダイ等、海藻類ではクラゲの棘胞等が付着したオゴノリ・コンブ・もずく・海ブドウの生食等で健康被害が発生します。

1. 主な症状・・・・・・・・喫食する魚介類によって異なる。（詳しくは下記リンク先ホームページより。）
2. 主な発生場所・・・・家庭（海岸で採取してきたものを素人判断で食べ、発症する事例がほとんどです。）

• 有毒魚の毒成分（東京都市場衛生検査所）（外部リンク）
• 海岸等で採取した海藻（オゴノリ）は、食べないでください！（東京都保健医療局）（外部リンク）

「植物性自然毒」について

毒キノコによるもの

• 植物性自然毒における原因の大半は、毒キノコによる食中毒となっています。
• キノコの発生量・種類には降雨量・気温等の気象条件が密接に関与しており、秋を中心に食中毒が発生しています。

1. 主な症状・・・・・・・・・・食べた後、短時間で起こる消化器症状（おう吐等）。しびれ等が起こることもあり、最
   　　　　　　　　　　　　　 悪の場合死に至る。
2. 原因となるキノコ・・・ツキヨタケ、クサウラベニタケ、カキシメジ、ドクササコ等

※詳細については、リンク先「キノコによる食中毒の防止について」をご覧下さい。

• キノコによる食中毒の防止について

有毒植物によるもの

• 身近にある有毒植物は約200種類ほど存在し、食用植物との誤食による食中毒事故が発生しています。
• 近年のアウトドアブームにより、ハイキングや山菜摘みのシーズンである春を中心に起きています。

1. 主な症状・・・・・・・・・おう吐、下痢、腹痛、しびれ、めまい、幻覚等。最悪の場合、死に至る。
2. 原因となる植物・・・トリカブト、チョウセンアサガオ、ハシリドコロ、ヤマゴボウ、スイセン等。

※詳細については、リンク先「有毒植物にご注意を！」をご覧下さい。

• 有毒植物にご注意を！