第3章 地域の歴史
第4節 新宿
■ :新宿
鉄道の開通とまぼろしの駅
常磐線の駅は、当初宿場町として栄えていた新宿につくる予定でした。しかし、汽車の震動で稲の実りが悪くなるのではないか、汽車から出る火の粉でかやぶき屋根の家が火事になるのではないかなどと地元から心配の声があがりました。さらに、当時の新宿では、中川橋をわたる人から通行料金を取っていて、通行する人が減って通行料金の収入が減るのではないかという意見もあり、常磐線の駅はつくられず、1897(明治30)年に亀有駅と金町駅ができました。