第3章 地域の歴史
第12節 四つ木(四つ木・東四つ木)
■ :四つ木(四つ木・東四つ木)
浄光寺(木下川薬師)(東四つ木 1丁目)
今から約1200年前の平安時代に開かれたと伝えられている古いお寺です。もともとは、現在の木根川橋の少し下流で荒川が流れている場所にありました。荒川(放水路)は川のはんらんから東京を守るためにつくられた人工の川で、この工事のため、1919(大正8)年に現在の場所に移りました。
15世紀ごろは、武士の争いに巻きこまれて何度も荒れ果てましたが、そのたびに人びとが協力して復興にあたりました。江戸幕府ができてからは、徳川将軍家との関係が深くなり、8代将軍の吉宗や12代将軍の家慶などが「鷹狩り」のときに休憩するため、浄光寺をたびたび訪れています。鷹狩りとは、鷹を使って白鳥や鴨をつかまえる狩りの方法です。また、江戸時代にはカキツバタ(花菖蒲の仲間)の名所として有名になり、多くの人が訪れました。