○葛飾区歴史的公文書の保存及び公開等に関する要綱

平成30年3月14日

29葛総総第1236号

区長決裁

(目的)

第1条 この要綱は、歴史的公文書の保存及び公開に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、歴史的公文書とは、葛飾区文書取扱規程(昭和40年葛飾区訓令甲第8号。以下「規程」という。)第39条の2第1項の規定による指定(同項の規定の例による選挙管理委員会、監査委員、農業委員会又は区議会の指定を含む。)又は葛飾区教育委員会事務局処務規程(昭和40年葛飾区教育委員会訓令甲第1号。以下「教委訓令」という。)第56条の2の規定による指定を受けた保存文書をいう。

2 前項に定めるもののほか、この要綱で使用する用語の意義は、規程で使用する用語の例による。

(歴史資料として重要であると認める場合)

第3条 規程第39条第4項第1号及び第2号並びに教委訓令第56条第4項第1号及び第2号の歴史資料として重要であると認める場合とは、保存文書が別表に定めるものである場合をいう。

(歴史的公文書の保存)

第4条 区長は、歴史的公文書を良好な環境の下、保存しなければならない。ただし、規程第39条の2第2項及び教委訓令第56条の2第2項の規定により歴史的公文書を廃棄する場合にあっては、この限りではない。

2 区長は、前項の規定により歴史的公文書を保存する場合は、次に掲げる事項を記録した歴史的公文書件名一覧表を作成しなければならない。

(1) 管理番号

(2) 選別基準

(3) 文書件名

(4) 作成(取得)年度

(5) 作成(取得)年月日

(6) 作成(取得)部署

(7) 移管前保存部署

(8) 移管年度

(9) 紙文書の保存場所

(10) 記録媒体の種類

(11) 前各号に掲げるもののほか、区長が必要と認める事項

(歴史的公文書件名一覧表の公表)

第5条 区長は、前条第2項の歴史的公文書件名一覧表を区政情報コーナーに備え、一般の閲覧に供するとともに、葛飾区のホームページに掲載する方法により公表しなければならない。

(複製物の作成)

第6条 区長は、歴史的公文書の内容、保存状態、利用の状況等を踏まえ、歴史的公文書の保存及び利用性の向上のために必要があると認めるときは、適切な記録媒体による複製物を作成するものとする。

(歴史的公文書の公開を請求できるもの)

第7条 何人も、区長に対し、歴史的公文書の公開を請求することができる。

(歴史的公文書の公開の請求方法)

第8条 歴史的公文書の公開を請求しようとするものは、次に掲げる事項を記載した公開請求書を区長に提出しなければならない。

(1) 個人にあっては氏名及び住所、法人その他の団体にあっては名称、代表者の氏名及び事業所の所在地

(2) 歴史的公文書を特定するために必要な事項

(3) 前2号に掲げるもののほか、区長が必要と認める事項

2 区長は、公開請求書に形式上の不備があると認めるときは、前項の請求(以下「公開請求」という。)をしたもの(以下「請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、区長は、請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。

3 区長は、公開請求書の補正の期間を経過した後も、当該公開請求書の補正がなされなかった場合は、当該公開請求はなかったものと見做すことができる。

(歴史的公文書の公開請求に対する措置等)

第9条 区長は、公開請求があった場合には、公開請求があった日(請求書の記載に不備があったときは、その補正がされた日とする。以下同じ。)から起算して14日以内に、当該公開請求に係る歴史的公文書の公開しなければならない。

2 区長は、歴史的公文書の公開の日時を決定したときは、請求者に対し、速やかに書面により通知しなければならない。

3 区長は、やむを得ない理由により、第1項に規定する期間内に歴史的公文書を公開することができないときは、公開請求があった日から起算して60日を限度として、その期間を延長することができる。この場合において、区長は、請求者に対し、延長する期間及び延長する理由を書面により通知しなければならない。

(歴史的公文書の公開の方法)

第10条 歴史的公文書の公開は、閲覧の方法によるものとし、職員の立会いの下、区政情報コーナーで行うものとする。

2 歴史的公文書の公開は、公開の請求に係る歴史的公文書を直接公開することにより、当該歴史的公文書を汚損し若しくは破損し、又はそれらのおそれがあると認められるときは、当該歴史的公文書の写しにより行うことができる。

3 歴史的公文書のうち、電磁的記録の公開は、視聴、聴取、印刷物として出力したものの閲覧又は記録媒体へ複写により行う。

(歴史的公文書を閲覧しようとする者の責務)

第11条 第9条の規定により歴史的公文書の公開の決定を受けた者は、歴史的公文書を汚損し、又は破損することがないように丁寧に取り扱わなければならない。

(葛飾区のホームページによる歴史的公文書の公開)

第12条 歴史的公文書のうち、第6条の規定により複製物を作成したものについては、当該複製物を葛飾区のホームページで公開するものとする。

(委任)

第13条 この要綱における書類の様式その他この要綱の施行に際し必要な事項は、区長が別に定める。

この要綱は、平成30年4月1日から施行する。ただし、第7条から第12条までの規定は、平成31年4月1日から施行する。

別表

歴史資料として重要な文書の基準

区分

文書等の種類

1 区行政の方針、例規、予算等

(1) 区行政運営の一般方針並びに事務事業の基本方針及び基本的な計画の策定、変更等に関する公文書

(2) 区の組織の設定又は改廃、行政区画の決定又は改廃等組織及び制度の基本に関する公文書

(3) 条例、規則、訓令、通達等の例規に関する公文書

(4) 請願及び陳情に関する公文書うち重要なもの

(5) 外国との連絡又は交渉に関する公文書で特に重要なもの

(6) 予算、決算及び収支等財政状況に関する公文書

2 行政処分、争訟等

(1) 許可、認可、免許その他の行政処分に関する公文書で重要なもの

(2) 不服申立てに関する公文書で重要なもの

(3) 訴訟に関する公文書で重要なもの

3 議会

会議録、議決書

4 附属機関等

(1) 附属機関(法律、政令又は条例に基づくもの)に関する公文書のうち答申及び審議経過に関するもので1の(1)(2)又は(3)に係るもの

(2) 区職員で構成する委員会、協議会等に関する公文書で、審議経過及び結果に関する公文書で1の(1)(2)又は(3)に係るもの

5 人事管理

(1) 人事管理制度に関する公文書で重要なもの

(2) 区長、副区長、会計管理者、行政委員会の長の事務引継書

6 財産

公有財産の取得、管理及び処分に関する公文書

7 表彰、広報等

(1) 叙位、叙勲、表彰、褒賞等に関する公文書で重要なもの

(2) 広報に関する公文書で重要なもの

8 事故・災害

(1) 金銭、有価証券等の亡失、損傷その他の事故に関する公文書

(2) 災害時の記録に関する公文書

9 公共施設の建築及び土木関係等

(1) 設計書のうち重要なもの

(2) 都市計画、道路開削及び変更など土地の変容に関する公文書

10 統計・調査の報告

統計及び調査に関する公文書で重要なもの

11 施策の実施及び実績等

(1) 事業の実施及び実績に関する公文書のうち重要なもの

(2) 行政評価に関する公文書で重要なもの

12 選挙

(1) 選挙に関する公文書のうち、重要なもの

(2) 直接請求に関する公文書

13 監査

監査結果報告書、住民監査請求等に関する公文書

14 その他

(1) 儀式、行事その他事件に関する公文書で特に重要なもの

(2) 区の変遷を知る上で重要な公文書

※各課で作成した行政刊行物のうち重要なものは保存する。

葛飾区歴史的公文書の保存及び公開等に関する要綱

平成30年3月14日 葛総総第1236号

(平成31年4月1日施行)