○葛飾区特別区道における移動等円滑化の基準に関する条例施行規則

平成25年3月29日

規則第21号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 歩道等及び自転車歩行者専用道路等の構造(第3条―第8条)

第3章 立体横断施設の構造(第9条―第13条)

第4章 乗合自動車停留所の構造(第14条)

第5章 路面電車停留場等の構造(第15条・第16条)

第6章 自動車駐車場の構造(第17条―第24条)

第7章 旅客特定車両停留施設の構造(第25条―第33条)

第8章 移動等円滑化のために必要なその他の施設等(第34条・第35条)

付則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この規則は、葛飾区特別区道における移動等円滑化の基準に関する条例(平成25年葛飾区条例第8号。以下「条例」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。

(用語)

第2条 この規則で使用する用語は、条例で使用する用語の例による。

第2章 歩道等及び自転車歩行者専用道路等の構造

(令5規則45・改称)

(有効幅員)

第3条 条例第4条の葛飾区規則(以下「規則」という。)で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 歩道の有効幅員は、歩行者の交通量が多い道路にあっては3.5メートル以上、その他の道路にあっては2メートル以上とすること。

(2) 自転車歩行者道の有効幅員は、歩行者の交通量が多い道路にあっては4メートル以上、その他の道路にあっては3メートル以上とすること。

(3) 自転車歩行者専用道路の有効幅員は、4メートル以上とすること。

(4) 歩行者専用道路の有効幅員は、2メートル以上とし、当該道路の存する地域及び歩行者の交通の状況を考慮して定めること。

(令5規則45・一部改正)

(勾配)

第4条 条例第6条の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 歩道等又は自転車歩行者専用道路等の縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

(2) 歩道等(車両乗入れ部を除く。)又は自転車歩行者専用道路等の横断勾配は、1パーセント以下とすること。ただし、条例第5条第1項ただし書に規定する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。

(令5規則45・一部改正)

(縁石の車道等に対する高さ)

第5条 条例第7条第2項の規則で定める基準は、15センチメートルとすることとする。

(歩道等の車道等に対する高さ)

第6条 条例第8条の規則で定める基準は、5センチメートルを標準とすることとする。

2 条例第8条の歩道等(縁石の部分を除く。)の車道等に対する高さは、乗合自動車の停留所及び車両乗入れ部の設置の状況等を考慮して定めるものとする。

(横断歩道に接続する歩道等の部分)

第7条 条例第9条第2項の規則で定める基準は、歩道等の部分の縁端を車道等の部分より高くするものとし、当該歩道等の部分の縁端と車道等の部分との段差は2センチメートルを標準とすることとする。

(車両乗入れ部)

第8条 第3条の規定にかかわらず、車両乗入れ部のうち第4条第2号に掲げる基準を満たす部分の有効幅員の基準は、2メートル以上とするものとする。

第3章 立体横断施設の構造

(令5規則45・改称)

(エレベーター)

第9条 条例第11条のエレベーターの構造に係る規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 籠の内法幅は1.5メートル以上とし、内法奥行きは1.5メートル以上とすること。

(2) 前号の規定にかかわらず、籠の出入口が複数あるエレベーターで、車椅子を使用している者(以下「車椅子使用者」という。)が円滑に乗降できる構造のもの(開閉する籠の出入口を音声により知らせる設備が設けられているものに限る。)にあっては、内法幅は1.4メートル以上とし、内法奥行きは1.35メートル以上とすること。

(3) 籠及び昇降路の出入口の有効幅は、第1号に掲げる基準に適合するエレベーターにあっては90センチメートル以上とし、前号に掲げる基準に適合するエレベーターにあっては80センチメートル以上とすること。

(4) 籠内に、車椅子使用者が乗降する際に当該籠及び昇降路の出入口を確認するための鏡を設けること。ただし、第2号に掲げる基準に適合するエレベーターにあっては、この限りでない。

(5) 籠及び昇降路の出入口の戸にガラスその他これに類するものをはめ込むこと又は籠外及び籠内に画像を表示する設備を設置することにより、籠外にいる者と籠内にいる者とが互いに視覚的に確認できる構造とすること。

(6) 籠内に手すりを設けること。

(7) 籠及び昇降路の出入口の戸の開扉時間を延長する機能を設けること。

(8) 籠内に、籠が停止する予定の階及び籠の現在位置を表示する設備を設けること。

(9) 籠内に、籠が到着する階並びに籠及び昇降路の出入口の戸の閉鎖を音声により知らせる設備を設けること。

(10) 籠内及び乗降口には、車椅子使用者が円滑に操作できる位置に操作盤を設けること。

(11) 籠内及び乗降口に設ける操作盤のうち視覚障害者が利用する操作盤は、点字を貼り付けること等により容易に操作できる構造とすること。

(12) 乗降口に接続する歩道等又は通路の部分の有効幅は1.5メートル以上とし、有効奥行きは1.5メートル以上とすること。

(13) 停止する階が3以上であるエレベーターの乗降口には、到着する籠の昇降の方向を音声により知らせる設備を設けること。ただし、籠内に籠及び昇降路の出入口の戸の開扉時に籠の昇降の方向を音声により知らせる設備が設けられている場合は、この限りでない。

(令5規則45・一部改正)

(傾斜路)

第10条 条例第11条の傾斜路の構造に係る規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 有効幅員は、2メートル以上とすること。ただし、設置場所の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、1メートル以上とすることができる。

(2) 縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、設置場所の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

(3) 横断勾配は、設けないこと。

(4) 2段式の手すりを両側に設けること。

(5) 手すりの端部の付近及び要所には、歩行者の現在の位置、傾斜路の通じる場所等を示す点字を貼り付けること。

(6) 路面は、平たんで、滑りにくく、かつ、排水性の高い仕上げとすること。

(7) 傾斜路の勾配部分は、接続する歩道等又は通路の部分との色の輝度比が大きいこと等により当該勾配部分を容易に識別できるものとすること。

(8) 傾斜路の両側には、立ち上がり部及び柵その他これに類する工作物を設けること。ただし、当該傾斜路の側面が壁面である場合は、この限りでない。

(9) 傾斜路の下面と歩道等の路面との間が2.5メートル以下である場合であって、当該歩道等の部分への進入を防ぐため必要があるときは、柵その他これに類する工作物を設けること。

(10) 高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏み幅1.5メートル以上の踊場を設けること。

(エスカレーター)

第11条 条例第11条のエスカレーターの構造に係る規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 上昇専用のものと下降専用のものとをそれぞれ設置すること。

(2) 踏み段の表面及びくし板は、滑りにくい仕上げとすること。

(3) 昇降口において、3枚以上の踏み段が同一平面上にある構造とすること。

(4) 踏み段の端部と当該踏み段の端部の周囲の部分との色の輝度比が大きいこと等により踏み段相互の境界を容易に識別できるものとすること。

(5) くし板の端部と踏み段との色の輝度比が大きいこと等によりくし板と踏み段との境界を容易に識別できるものとすること。

(6) エスカレーターの上端及び下端に近接する歩道等及び通路の路面において、当該エスカレーターへの進入の可否を示すこと。

(7) 踏み段の有効幅は、1メートル以上とすること。ただし、歩行者の交通量が少ない場合は、60センチメートル以上とすることができる。

(通路)

第12条 条例第11条の通路の構造に係る規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 有効幅員は、2メートル以上とし、当該通路の高齢者、障害者等の通行の状況を考慮して定めること。

(2) 縦断勾配及び横断勾配は設けないこと。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合又は路面の排水のために必要な場合は、この限りでない。

(3) 2段式の手すりを両側に設けること。

(4) 手すりの端部の付近及び要所には、歩行者の現在の位置、通路の通じる場所等を示す点字を貼り付けること。

(5) 路面は、平たんで、滑りにくく、かつ、排水性の高い仕上げとすること。

(6) 通路の両側には、立ち上がり部及び柵その他これに類する工作物を設けること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

(階段)

第13条 条例第11条の階段の構造に係る規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 有効幅員は、1.5メートル以上とすること。

(2) 2段式の手すりを両側に設けること。

(3) 手すりの端部の付近及び要所には、歩行者の現在の位置、階段の通じる場所等を示す点字を貼り付けること。

(4) 回り段としないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

(5) 踏面は、平たんで、滑りにくく、かつ、排水性の高い仕上げとすること。

(6) 踏面の端部と当該踏面の端部の周囲の部分との色の輝度比が大きいこと等により段を容易に識別できるものとすること。

(7) 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものを設けない構造とすること。

(8) 階段の両側には、立ち上がり部及び柵その他これに類する工作物を設けること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

(9) 階段の下面と歩道等の路面との間が2.5メートル以下である場合であって、当該歩道等の部分への進入を防ぐため必要があるときは、柵その他これに類する工作物を設けること。

(10) 階段の高さが3メートルを超える場合は、当該階段の途中に踊場を設けること。

(11) 踊場の踏み幅は、直階段の場合にあっては1.2メートル以上とし、その他の場合にあっては当該階段の幅員の値以上とすること。

第4章 乗合自動車停留所の構造

(令5規則45・改称)

(歩道等の車道等に対する高さ)

第14条 条例第12条の規則で定める基準は、15センチメートルを標準とすることとする。

第5章 路面電車停留場等の構造

(令5規則45・改称)

(乗降場)

第15条 条例第14条の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 有効幅員は、乗降場の両側を使用するものにあっては2メートル以上とし、乗降場の片側を使用するものにあっては1.5メートル以上とすること。

(2) 乗降場と路面電車の車両の旅客用乗降口の床面との段差は、可能な限り平たんとすること。

(3) 乗降場の縁端と路面電車の車両の旅客用乗降口の床面の縁端との間隔は、路面電車の車両の走行に支障を及ぼすおそれのない範囲において、可能な限り小さくすること。

(4) 横断勾配は、1パーセントを標準とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

(5) 路面は、平たんで、滑りにくい仕上げとすること。

(6) 乗降場は、縁石線により区画するものとし、当該乗降場の車道側に柵を設けること。

(7) 乗降場には、ベンチ及び当該ベンチの上屋を設けること。ただし、設置場所の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

(傾斜路の勾配)

第16条 条例第15条の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

(2) 横断勾配は、設けないこと。

第6章 自動車駐車場の構造

(令5規則45・改称)

(障害者用駐車施設)

第17条 条例第17条第2項の障害者用駐車施設の数に係る規則で定める基準は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定めるとおりとする。

(1) 自動車駐車場の駐車台数が200以下の場合 当該駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上

(2) 自動車駐車場の駐車台数が200を超える場合 当該駐車台数に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上

2 条例第17条第2項の障害者用駐車施設の構造に係る規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 当該障害者用駐車施設へ通じる歩行者の出入口からの距離が可能な限り短くなる位置に設けること。

(2) 有効幅は、3.5メートル以上とすること。

(3) 障害者用である旨を見やすい方法により表示すること。

(障害者用停車施設)

第18条 条例第18条第2項の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 当該障害者用停車施設へ通じる歩行者の出入口からの距離が可能な限り短くなる位置に設けること。

(2) 車両への乗降の用に供する部分の有効幅を1.5メートル以上とし、有効奥行きを1.5メートル以上とする等、障害者が安全かつ円滑に乗降できる構造とすること。

(3) 障害者用である旨を見やすい方法により表示すること。

(歩行者の出入口)

第19条 条例第19条の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 有効幅は、90センチメートル以上とすること。ただし、自動車駐車場の場外へ通じる歩行者の出入口のうち1以上の出入口の有効幅は、1.2メートル以上とする。

(2) 戸を設ける場合における当該戸は、前号の規定により有効幅を1.2メートル以上とする出入口のうち、1以上の出入口にあっては自動的に開閉する構造とし、その他の出入口にあっては車椅子使用者が円滑に開閉して通過できる構造とすること。

(3) 車椅子使用者が通過する際に支障となる段差を設けないこと。

(通路)

第20条 条例第20条の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 有効幅員は、2メートル以上とすること。

(2) 車椅子使用者が通過する際に支障となる段差を設けないこと。

(3) 路面は、平たんで、かつ、滑りにくい仕上げとすること。

(エレベーター)

第21条 条例第21条第1項の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 自動車駐車場の場外へ通じる歩行者の出入口がない階(障害者用駐車施設が設けられている階に限る。)に停止するエレベーターとすること。

(2) 前号に掲げる基準により設けるエレベーターのうち1以上のエレベーターは、条例第20条に規定する出入口に近接して設けるものとすること。

2 条例第21条第2項の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 前項第1号に掲げる基準により設けるエレベーター(同項第2号に掲げる基準により設けるものを除く。)については、第9条第1号から第4号までの規定を準用すること。

(2) 前項第2号に掲げる基準により設けるエレベーターについては、第9条各号の規定を準用すること。

(傾斜路)

第22条 条例第22条の規則で定める基準は、第10条各号の規定を準用する。

(階段)

第23条 条例第23条の規則で定める基準は、第13条各号の規定を準用する。

(便所)

第24条 条例第25条の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 便所の出入口付近に、男子用及び女子用の区別(当該区別がある場合に限る。)並びに便所の構造を視覚障害者に示すための点字による案内板その他の設備を設けること。

(2) 床の表面は、滑りにくい仕上げとすること。

(3) 男子用小便器を設ける場合は、1以上の床置式小便器、壁掛式小便器(受け口の高さが35センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器を設けること。

(4) 前号の規定により設けられる小便器には、手すりを設けること。

2 前項各号に掲げる基準により設ける便所のうち1以上の便所の構造は、次の各号に掲げる基準のいずれかに適合するものとする。

(1) 便所(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれの便所)内に高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房を設けること。

(2) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便所であること。

3 前項第1号の便房を設ける便所は、次に定める構造とするものとする。

(1) 条例第20条に規定する1以上の通路と当該便所との間に設ける通路のうち1以上の通路の構造は、第20条各号に掲げる基準を満たすものとすること。

(2) 出入口の有効幅は、85センチメートル以上とすること。

(3) 出入口には、車椅子使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし、傾斜路を設ける場合は、この限りでない。

(4) 出入口には、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていることを表示する案内標識を設けること。

(5) 出入口に戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる構造とすること。

 有効幅は、85センチメートル以上とすること。

 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。

(6) 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さを確保すること。

4 第2項第1号の便房は、次に定める構造とするものとする。

(1) 出入口には、車椅子使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。

(2) 出入口には、当該便房が高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有するものであることを表示する案内標識を設けること。

(3) 腰掛便座及び手すりを設けること。

(4) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具を設けること。

5 第3項第2号第5号及び第6号の規定は、前項の便房について準用する。

6 第3項第1号から第3号まで、第5号及び第6号並びに第4項第2号から第4号までの規定は、第2項第2号の便所について準用する。この場合において、第4項第2号中「当該便房」とあるのは、「当該便所」と読み替えるものとする。

(令5規則45・一部改正)

第7章 旅客特定車両停留施設の構造

(令5規則45・追加)

(通路)

第25条 条例第26条第1項の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 有効幅員は、1.4メートル以上とすること。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車椅子の転回に支障のないものとし、かつ、50メートル以内ごとに車椅子が転回することができる広さの場所を設けるときに限り、有効幅員を1.2メートル以上とすることができる。

(2) 戸を設ける場合は、当該戸は、次に定める構造とすること。

 有効幅は、90センチメートル以上とすること。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、85センチメートル以上とすることができる。

 自動的に開閉する構造又は高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。

(3) 車椅子使用者が通過する際に支障となる段差を設けないこと。ただし、傾斜路を設ける場合は、この限りでない。

2 条例第26条第2項の規則で定める基準は、エスカレーターを設置することとする。ただし、構造上の理由によりエスカレーターを設置することが困難である場合は、エスカレーター以外の昇降機であって車椅子使用者の円滑な利用に適した構造のものとする。

3 条例第26条第3項の規則で定める場合は、同項に規定する他の施設のエレベーター又は傾斜路を利用することにより高齢者、障害者等が旅客特定車両停留施設に旅客特定車両が停留することができる時間内において常時公共用通路と旅客特定車両の乗降口との間の移動を円滑に行うことができ、かつ、管理上の理由により昇降機を設置することが困難である場合とする。

4 条例第26条第4項の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 床の表面は、平たんで、滑りにくい仕上げとすること。

(2) 段差を設ける場合は、当該段差は、次に定める構造とすること。

 踏面の端部の全体とその周囲の部分との色の輝度比が大きいこと等により段差を容易に識別できるものとすること。

 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものを設けない構造とすること。

(令5規則45・追加)

(出入口)

第26条 条例第27条の規則で定める基準は、有効幅を90センチメートル以上とすることとする。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、85センチメートル以上とすることができる。

2 前条第1項第2号及び第3号の規定は、移動等円滑化が行われた通路及び公共用通路の出入口について準用する。

(令5規則45・追加)

(エレベーター)

第27条 条例第28条の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 籠の内法幅は1.4メートル以上とし、内法奥行きは1.35メートル以上とすること。ただし、籠の出入口が複数あるエレベーターであって、車椅子使用者が円滑に乗降できる構造のもの(開閉する籠の出入口を音声により知らせる設備が設けられているものに限る。)にあっては、この限りでない。

(2) 籠及び昇降路の出入口の有効幅は、80センチメートル以上とすること。

(3) 籠内に、車椅子使用者が乗降する際に籠及び昇降路の出入口を確認するための鏡を設けること。ただし、第1号ただし書に規定する構造のエレベーターにあっては、この限りでない。

2 第9条第5号から第13号までの規定は、移動等円滑化が行われた通路に設けるエレベーターについて準用する。

3 移動等円滑化が行われた通路に設けるエレベーターの台数、籠の内法幅及び内法奥行きは、旅客特定車両停留施設の高齢者、障害者等の利用の状況を考慮して定めるものとする。

(令5規則45・追加)

(傾斜路)

第28条 条例第29条第1項の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 有効幅員は、1.2メートル以上とすること。ただし、階段に併設する場合は、90センチメートル以上とすることができる。

(2) 縦断勾配は、屋内にあっては8パーセント以下、屋外にあっては5パーセント以下とすること。ただし、傾斜路の高さが16センチメートル以下の場合は、12パーセント以下とすることができる。

(3) 高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏み幅1.5メートル以上の踊場を設けること。

2 第10条第3号から第5号まで、第7号第8号及び第10号の規定は、移動等円滑化が行われた通路に設ける傾斜路について準用する。

(令5規則45・追加)

(エスカレーター)

第29条 条例第30条第1項の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。ただし、第3号及び第4号に掲げる基準については、複数のエスカレーターが隣接した位置に設けられる場合は、そのうち1基が基準を満たすことをもって足りるものとする。

(1) 上昇専用のものと下降専用のものとをそれぞれ設置すること。ただし、旅客が同時に双方向に移動することがない場合は、この限りでない。

(2) エスカレーターの上端及び下端に近接する通路の床面等において、当該エスカレーターへの進入の可否を示すこと。ただし、上昇専用又は下降専用でないエスカレーターにおいては、この限りでない。

(3) 踏み段の有効幅は、80センチメートル以上とすること。

(4) 踏み段の面を車椅子使用者が円滑に昇降するために必要な広さとすることができる構造であり、かつ、車止めを設けること。

2 第11条第2号から第5号までの規定は、移動等円滑化が行われた通路に設けるエスカレーターについて準用する。

(令5規則45・追加)

(階段)

第30条 条例第31条の規則で定める基準は、第13条第2号から第8号まで、第10号及び第11号の規定を準用する。

(令5規則45・追加)

(乗降場)

第31条 条例第32条の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 床の表面は、平たんで、滑りにくい仕上げとすること。

(2) 旅客特定車両の通行方向に平行する方向の縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

(3) 横断勾配は、1パーセント以下とすること。ただし、誘導車路の構造、気象状況、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。

(4) 乗降場の縁端のうち、誘導車路その他の旅客特定車両の通行、停留又は駐車の用に供する場所(以下この号において「旅客特定車両用場所」という。)に接する部分には、柵、視覚障害者誘導用ブロックその他の視覚障害者の旅客特定車両用場所への進入を防止するための設備を設けること。

(5) 乗降場に接して停留する旅客特定車両に車椅子使用者が円滑に乗降できる構造とすること。

(令5規則45・追加)

(便所)

第32条 条例第34条の規則で定める基準は、第24条の規定を準用する。この場合において、第24条第3項第1号中「条例第20条に規定する1以上の通路」とあるのは「移動等円滑化が行われた1以上の通路」と読み替えるものとする。

(令5規則45・追加)

(乗車券等販売所、待合所及び案内所)

第33条 条例第35条第1項の規則で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

(1) 移動等円滑化が行われた通路と乗車券等販売所との間に設ける通路は、第25条第1項各号に掲げる基準に適合するものであること。

(2) 出入口を設ける場合は、そのうち1以上は、次に定める構造とすること。

 有効幅は、85センチメートル以上とすること。

 戸を設ける場合は、当該戸は、次に定める構造とするものとする。

(ア) 有効幅は、85センチメートル以上とすること。

(イ) 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。

 車椅子使用者が通過する際に支障となる段差を設けないこと。ただし、傾斜路を設ける場合は、この限りでない。

(3) カウンターを設ける場合、そのうち1以上は、車椅子使用者の円滑な利用に適した構造とすること。ただし、常時勤務する者が容易にカウンターの前に出て対応できる構造である場合は、この限りでない。

(令5規則45・追加)

第8章 移動等円滑化のために必要なその他の施設等

(令5規則45・追加)

(案内標識)

第34条 条例第37条第4項の規則で定める基準は、日本産業規格Z8210に適合するものとする。

(令5規則45・追加)

(視覚障害者誘導用ブロック)

第35条 条例第38条第2項の規則で定める基準は、第9条第11号を準用する。

(令5規則45・追加)

(施行期日)

1 この規則は、平成25年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 第3条の規定にかかわらず、一体的に移動等円滑化を図ることが特に必要な道路の区間について、市街化の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、当分の間、当該区間における歩道の有効幅員を1.5メートルまで縮小することができる。

3 第3条の規定にかかわらず、移動等円滑化された立体横断施設に設けられるエレベーター又はエスカレーターが存する道路の区間について、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、当分の間、当該区間における歩道等の有効幅員を1メートルまで縮小することができる。

4 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合において、第6条の規定による基準をそのまま適用することが適当でないと認められるときは、当分の間、同条の規定による基準によらないことができる。

5 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合における第8条の規定の適用については、当分の間、同条中「2メートル」とあるのは、「1メートル」とする。

(令和5年3月29日規則第45号)

この規則は、公布の日から施行する。

葛飾区特別区道における移動等円滑化の基準に関する条例施行規則

平成25年3月29日 規則第21号

(令和5年3月29日施行)

体系情報
第14編 建設・生活環境/第2章 道路・河川・溝渠等
沿革情報
平成25年3月29日 規則第21号
令和5年3月29日 規則第45号