○交通安全区宣言

昭和37年9月28日

議決

交通の安全と円滑に関する問題は都民全体にとって身近かなものであり、かつ差迫ったものであります。

都としては首都対策交通協議会を設け、都知事が会長となって各種施策を推進しておりますが、経済の伸長にともなって自動車の保有はますます増加し、都内だけでも70万台におよび、近県から流入する車両もおびただしく、問題の解決は決して簡単ではありません。

当区の問題として考えてみますと、国道六号線のほか一部主要道路を除けば、道路は全般的に狭隘であって近代都市形態としては誠に心細い限りであり、この地に中小企業がいちじるしい発展を遂げ、自動車所有者は増加の一途をたどり交通事故は主要道路ばかりでなく区内全域に拡大されつつある実情にあります。

交通事故の当事者はいずれも善良な都民であって、何かの不注意があり道路交通法違反があったかも知れないが、交通量の増加と鉄道踏切並びに道路の整備が伴なっていないことに大きな原因があることはいうまでもありません。

しかしながら道路の開発には困難な問題があり、手近なものから逐次改善しなければならないのであって、区民は一体となり、自動車運転者には安全運転を求め、一般歩行者に対しても道路交通に対する自覚を高め交通安全思想を普及徹底し、痛ましい交通災禍を防止する必要が痛感されるのであります。

よって葛飾区議会は交通事故を防止し、交通安全と円滑を確保するため葛飾区を交通安全区とすることを宣言します。

右決議する。

交通安全区宣言

昭和37年9月28日 議決

(昭和37年9月28日施行)

体系情報
第1編 則/第1章
沿革情報
昭和37年9月28日 議決