葛飾区史

第5章 暮らしの移り変わり


第2節 低地で暮らす

■蓮根とミトラズ :

 東京東郊の低地の田んぼでは、稲の他に蓮根、花菖蒲、慈姑、水芹などが作られていた。
 このうち葛飾区で盛んであったのは蓮根の栽培であった。青戸町、堀切町、上平井町、下小松町、上小松町、本田立石町、本田川端町、本田宝木塚町などが主な産地であった。田んぼの作物であっても野菜と同じように現金収入を得られる農作物で、重労働であっても高い収益を得ることができた。同じようにしめ飾りの材料であるミトラズも湿田で作られた。