広報かつしか 平成31年(2019年) 新年号 発行/葛飾区 編集/広報課 〒124−8555 葛飾区立石5―13―1 電話3695−1111 タイトル さらに葛飾を盛り上げる! 新春対談 葛飾区奥戸に大相撲の九重部屋を移転する九重親方をお迎えしました。 葛飾区長 青木 克コ 九重親方 九重部屋が葛飾区奥戸に移転へ 区長 九重部屋が今後奥戸に移転することになります。昨年来ていただいた東関部屋が柴又にあり、より一層地域が盛り上がると思います。葛飾の印象はどうですか? 九重 皆さん優しく温かい人柄で、相撲部屋が溶け込みやすい場所ですね。力士にとって素晴らしい環境だと思っています。 区長 葛飾区は下町で、人との結びつきを大切にする地域ですし、両国も近いですからね。ぜひ部屋から大関や横綱を輩出して、葛飾を一緒に盛り上げていただきたいと思います。 九重 頑張ります! 区長 先代の親方(元横綱千代の富士)が亡くなり部屋を継がれましたが、どのような部屋にしていきたいと思っていますか? 九重 一日一日を無駄にせずに、充実した稽古と私生活を送るというコンセプトで過ごしています。また、地域の人や応援してくれる人たちとの触れ合いの時間も大切にするように力士たちには話しています。 区長 いいですね!現役時代もすてきなお相撲さんだなと思っていましたが、そんな親方の雰囲気が部屋にも反映されていってほしいです。 九重 部屋には和気あいあいとした雰囲気がありますね。また、私が言わなくても今はSNSなどで相撲や部屋の良いところを力士が宣伝してくれます。 区長 素晴らしいと思います。部屋の良いところをどんどんアピールしていってください。 これまでの経験を九重部屋に 区長 若い時はやんちゃだったという話はよく聞きます(笑)。生い立ちを教えてください。 九重 3歳の頃から柔道を始めて、中学校に入った頃には空手を学びました。知っている方も多いと思いますが、少しやんちゃをした時期もありました(笑)。ただ、「弱い人たちを助ける」という武道の教えは常に体に染み込んでいます。“千代大海”の気迫や集中力もこの時期があったからこそ養われたのだと思います。 区長 どんなことにも負けないで頑張るという気持ちは、やはりスポーツなどをする中で培われますよね。現役時代は長く大関として活躍されましたが、エピソードを教えてください。 九重 まず大関の地位で65場所も相撲が取れたことは一日も無駄ではなかったですね。一番印象に残っているのは初優勝がかかった日、先代から「今日は3回相撲を取るつもりで頑張れ!」と言われて、本当に本割、優勝決定戦、取り直しの3回、横綱と相撲を取ることになったことです(笑)。その時は先代の偉大さを痛感しました。結果的に初優勝することができ、先代は泣いて喜んでくれました。僕のために泣いてくれたということが一生の思い出として残っています。 区長 先代は嬉しかったんでしょうね。次はお弟子さんが優勝した時に同じ思いをできるようになってほしいです。 九重 今度は親方として僕が泣きたいですね(笑)。今は親方になり、一人一人の力士生命を預かっている身なので不安はあります。でも楽しんでいますよ。 区長 楽しんでできているのは良いことですね。私も区長になり3期目ですが、46万区民の幸せをつくりたいと常に思っています。九重部屋もぜひ頑張ってほしいと思います。 相撲で葛飾をもっと元気に 区長 部屋が移転したら地元の皆さんも稽古を見たいと思いますし、地域のイベントの際にはぜひ力士の皆さんにも参加していただきたいです。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で東京は世界から注目されていますし、相撲が素晴らしい武道だということを広め、葛飾を盛り上げてほしいと思っています。 九重 稽古の見学ができるように部屋を開放しますので見に来ていただき、それを機に相撲を見るようになってもらい、「千代」と付く力士を応援してほしいです。500〜600人分くらいの大きな鍋があるので、イベントがあれば力士を連れて、ちゃんこ鍋も作れます(笑)。芸達者な力士も多いので歌も歌いますよ(笑)。 区長 ありがとうございます。区でもみんなで応援する雰囲気をつくっていきたいと思います。それから葛飾を盛り上げるためにも子どもたちが元気に育つということが大事なことだと思っています。 九重 元気な子どもが育つには元気な大人がいないとダメだと思います。私が子どもの時は悪いことをしたら大声で叱り、良いことをしたら褒めてくれる大人がいました。大人たちが子どもを大事にするという気持ちを持ってエネルギーを出すことで、元気な子どもが育ってほしいです。 新年の抱負 九重 まず幕内力士は全員三役、十両力士は幕内上位に上げたいです。今力士が19人いますが、今年は30人くらいまで力士の数を増やしたいです。それと今年はダイエットをして、スーツが似合うカッコいい親方になりたいですね(笑)。 区長 ぜひ目標に向けて頑張ってください。ダイエットは一歩一歩でいいですからね(笑)。 九重龍二親方 (元千代大海関) 1976年4月29日生まれ。1992年11月場所に初土俵。1995年7月場所に新十両、1997年9月に新入幕。2010年1月場所で現役引退。年寄・佐ノ山を襲名。2016年8月に年寄・九重を襲名、九重部屋を継承。最高位は大関。優勝は十両2回、幕内3回。 タイトル 年頭にあたって 葛飾区長 青木 克コ  明けましておめでとうございます。  3年毎に実施している区の世論調査の速報値では、今後も葛飾区に住み続けたいという区民の割合が前回を大きく上回る、84・5%となりました。  また、区に対しては、48・1%の区民の方が防災対策を望んでいる結果となりました。昨年は、大阪や北海道での地震、集中豪雨などの災害が多く発生しました。区は、ハード面では、国や都と連携した堤防強化や区の橋梁の架け替え、駅周辺のまちづくり、木造住宅の密集地域の解消、学校や保育園の改築、総合庁舎の整備など、時間はかかりますが着実に進めてまいります。ソフト面では、防災訓練の実施に伴う意識向上、自治町会の加入促進に伴う地域力の向上などを進めてまいります。  そのほか、区民の関心が高い、高齢者支援や教育を含む子育て支援、身近なバス交通をはじめとする公共交通の充実、スポーツを親しむ環境づくりなどにも力を入れてまいります。  本年は、今まで以上に多くの方に住み続けたいと思ってもらえるよう、全力を挙げて直面する課題に取り組んでまいります。  今後も様々な課題に取り組み、区民の皆さまや事業者の方々と協働して、安心・安全はもとより、さらに地域を活性化し、下町人情の厚い魅力ある街として発展させるべく、努力してまいります。  結びに、皆さまにとりまして、この新しい年がよい年でありますよう心から祈念いたしまして、私からの年頭のごあいさつとさせていただきます。 2・3面 葛飾期待のアスリートたち 4面 新春特別インタビュー 平山ユージさん  対談の模様をJ:COM(地上デジタル放送11チャンネル)、かつしかFM(78・9MHz)で放送します。詳しくは4面をご覧ください。