○葛飾区景観地区条例
平成29年6月21日
条例第18号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 景観地区
第1節 建築物に関する申請等(第5条―第7条)
第2節 工作物に関する制限等(第8条―第16条)
第3章 雑則(第17条)
付則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、景観法(平成16年法律第110号。以下「法」という。)第61条第1項の景観地区について、法第67条、第69条第1項第5号、第72条第1項から第3項まで及び同条第5項の規定に基づく建築物及び工作物(建築物を除く。以下同じ。)の制限その他の必要な事項を定めることにより、良好な景観の形成を図ることを目的とする。
(1) 区民等 区民及び葛飾区(以下「区」という。)内に所在する土地、建築物又は工作物に関する所有権、賃借権その他の権原を有する者をいう。
(2) 事業者 区内において事業活動を行う法人その他の団体及び個人をいう。
(3) 建築物 法第7条第2項に規定する建築物をいう。
(4) 建設等 法第16条第1項第2号に規定する建設等をいう。
(5) 形態意匠 法第8条第4項第2号イに規定する形態意匠をいう。
(6) 屋外広告物 屋外広告物法(昭和24年法律第189号)第2条第1項に規定する屋外広告物をいう。
(区の責務)
第3条 区は、区民等及び事業者との協働による地域の特性に応じた個性ある景観の形成に関する施策を推進しなければならない。
2 区は、公共施設の整備を行うときは、良好な景観の形成を図るための先導的な役割を果たさなければならない。
(区民等及び事業者の責務)
第4条 区民等及び事業者は、区が実施する地域の特性に応じた個性ある景観の形成に関する施策に協力し、良好な景観の形成に十分に配慮するよう努めなければならない。
第2章 景観地区
第1節 建築物に関する申請等
(認定に係る申請書の添付図書)
第5条 景観法施行規則(平成16年国土交通省令第100号。以下「省令」という。)第19条第1項第6号の葛飾区条例で定める図書は、葛飾区規則(以下「規則」という。)で定める図書とする。
(完了等の届出)
第6条 法第63条第2項又は第66条第3項の規定による認定を受けた者は、当該認定に係る行為を完了し、又は中止したときは、速やかにその旨を区長に届け出なければならない。
(建築物の適用の除外)
第7条 法第69条第1項第5号の規定により葛飾区条例で定める建築物は、次に掲げるものとする。
(1) 地下に設ける建築物
(2) 工事、催事、行事等に必要な仮設の建築物
(3) 国の機関又は地方公共団体(以下「国の機関等」という。)が行う工事に係る建築物であって、その内容について区長が良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれが少ないと認めるもの
第2節 工作物に関する制限等
(工作物の形態意匠の制限)
第8条 景観地区内の工作物の形態意匠は、別表に定める形態意匠の制限に適合するものでなければならない。ただし、区長が良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれが少ないと認めるものについては、この限りでない。
2 景観地区内の工作物(重要文化的景観に係る選定及び届出等に関する規則(平成17年文部科学省令第10号)第1条第1項第1号に規定する文化的景観保存計画に記載された同条第2項第6号に規定する文化的景観における重要な構成要素が含まれるものに限る。)の所有者は、当該工作物の形態意匠を当該文化的景観保存計画に適合させるよう努めなければならない。
(計画の認定)
第9条 景観地区内において工作物の建設等をしようとする者は、あらかじめ、その計画が、前条第1項の規定に適合するものであることについて、申請書を提出して区長の認定を受けなければならない。当該認定を受けた工作物の計画を変更して建設等をしようとする場合も同様とする。
(違反工作物に対する措置)
第10条 区長は、第8条第1項の規定に違反した工作物があるときは、建設等工事主(工作物の建設等をする者をいう。以下同じ。)、当該工作物の建設等の工事の請負人(請負工事の下請人を含む。以下同じ。)若しくは現場管理者又は当該工作物の所有者、管理者若しくは占有者に対し、当該工作物に係る工事の施工の停止を命じ、又は相当の期限を定めて当該工作物の改築、修繕、模様替、色彩の変更その他当該規定の違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。
2 区長は、前項の規定による処分をした場合においては、標識の設置その他規則で定める方法により、その旨を公示しなければならない。
(違反工作物の工事の請負人に対する措置)
第11条 区長は、前条第1項の規定による処分をしたときは、規則で定めるところにより、当該処分に係る工作物の工事の請負人の氏名又は名称及び住所その他省令で定める事項を、建設業法(昭和24年法律第100号)の定めるところにより当該請負人を監督する国土交通大臣又は都道府県知事に通知しなければならない。
2 景観地区内の工作物の建設等をしようとする者が国の機関等である場合においては、当該国の機関等は、当該工事に着手する前に、その計画を区長に通知しなければならない。
(1) 法第19条第1項の規定により景観重要建造物として指定された工作物
(2) 文化財保護法(昭和25年法律第214号)の規定により国宝、重要文化財、特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物として指定され、又は仮指定された工作物
(3) 文化財保護法第143条第1項の伝統的建造物群保存地区内にある工作物
(4) 前2号に掲げる工作物であったものの原形を再現する工作物で、区長がその原形の再現がやむを得ないと認めたもの
(5) 政令第20条第6号イに掲げる法律の規定並びに当該規定に基づく命令及び条例の規定により形態意匠に係る義務が定められている工作物又はその部分
(6) 屋外広告物法第4条又は第5条の規定に基づく条例の規定に適合する屋外広告物の表示又は屋外広告物を掲出する物件の設置に係る工作物
(7) 地下に設ける工作物
(8) 工事、催事、行事等に必要な仮設の工作物
(9) 国の機関等が行う工事に係る工作物であって、その内容について区長が良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれが少ないと認めるもの
(1) 景観地区に関する都市計画の変更前に第8条第1項の規定に違反している工作物又はその部分
(2) 景観地区に関する都市計画が定められ、又は変更された後に増築、改築又は移転の工事に着手した工作物
(3) 景観地区に関する都市計画が定められ、又は変更された後に外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更の工事に着手した工作物の当該工事に係る部分
(報告及び立入検査)
第16条 区長は、この節(第8条第2項を除く。)の規定の施行に必要な限度において、規則で定めるところにより、工作物の所有者、管理者若しくは占有者、建設等工事主、設計者、工事監理者若しくは工事施工者に対し、工作物の建設等に関する工事の計画若しくは施工の状況に関し報告させ、又はその職員に、工作物の敷地若しくは工事現場に立ち入り、工作物、建設材料その他工作物に関する工事に関係がある物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第3章 雑則
(委任)
第17条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
付則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
付則(令和元年6月21日条例第22号)
この条例は、令和元年7月1日から施行する。
別表(第8条関係)
(令元条例22・一部改正)
景観地区の名称 | 形態意匠の制限 |
東京都市計画柴又地域景観地区 | 1 壁面等に設置される工作物においては、動画(静止した映像を6秒未満で切り替えるものを含む。)を掲載しないこと。ただし、4,000カンデラ毎平方メートル未満の光源を使用する場合については、この限りでない。 2 光源を使用する工作物を除き、地色(文字その他の具体的な図柄以外の全ての色をいう。)が、彩度12以上及び蛍光色のものを使用しないこと。この場合において、彩度の色彩に関する表示については、日本産業規格Z8721(色相、明度及び彩度の三属性の値を表示したものをいう。)に定められた規格とすること。 3 都市計画法(昭和43年法律第100号)第8条第1項第1号に規定する第1種住居地域、近隣商業地域及び商業地域においては、建築物の屋上部分に工作物(屋外広告物に限る。)を設置しないこと。ただし、屋上手すりの高さを超えず、かつ、屋上手すりに設置するものについては、この限りでない。 |