○公文書に用いる敬称について
平成2年10月23日
2葛総総発第191号
従来、区が発する公文書の名あて人に付ける敬称は、「殿」を用いていたが、「役所用語の見直し」の一環として、今後、原則として「様」を用いることとした。
また、葛飾区規則で定める様式における敬称の取扱いに関する規則(平成2年葛飾区規則第45号)及び葛飾区訓令で定める様式における敬称の取扱いに関する規程(平成2年葛飾区訓令第9号)が制定されたことにより、規則及び訓令の様式についても、区が発する公文書の名あて人に付ける敬称は、原則として「様」を用いることとなった。
このことに関して、その趣旨、敬称の使い方等について下記のとおり定めたので、貴所属職員に周知徹底し、今後の公文書の作成に当たっては、遺憾のないよう取り計らわれたい。
この旨命により通達する。
記
第1 趣旨
今回の措置は、公文書を区民にとって親しみやすく、分かりやすくするためのものである。
したがって、単に敬称の変更のみに止まることなく、公文書の作成に当たっては、真に区民にとって親しみやすく、分かりやすいものとなっているかを十分検討する必要がある。
第2 敬称の使い方について
1 区が発する文書
(1) 区民に対する文書
区民(会社、財団等の法人を含む。以下同じ。)に対する文書の敬称は、「様」とする。ただし、次のものは、これの例外とする。
ア 法令等により定められた様式でこれによらなければならないもの
イ 国、地方公共団体等から書式を定めて送付してきたもの
ウ その他特に総務部総務課長が認めたもの
ウの場合においては、回議用紙により総務部総務課長に協議をし、その承認を得るものとする。
(2) 国等に対する文書
国、地方公共団体その他の公法人、区議会、行政委員会、監査委員、附属機関の長、議員及び委員に対する文書の敬称は、原則として「殿」とする。ただし、相手方との均衡上、「様」を用いる必要があるときは、「様」を用いることができる。
行事等の招待状及び案内状その他儀礼的に発する書簡文書の敬称は、例外として「様」を用いる。
(3) 表彰状、感謝状及び賞状
敬称は、すべて「殿」とする。ただし、必要があるときは、「君」又は「さん」を用いることができる。
(4) 内部文書
敬称は、「殿」とする。また、単に「あて」とすることもできる。
2 区にあてて発せられる文書
区民から区にあてて発せられる文書の敬称については、本来、区民の自主的な判断に委ねられるものである。
したがって、規則、訓令等でその様式が定められているもの等においては、名あて人である区長等には敬称を付けず、敬称の部分は「あて」とする。
第3 今回の措置に伴う処理
今回の措置に伴う規則等の取扱いについては、次のとおりとする。
1 規則及び訓令の様式で、区が発する文書の名あて人に付ける敬称に「殿」を用いているものは「様」に、区にあてて発せられる文書の名あて人に付ける敬称に「殿」を用いているものは「あて」に改めるよう改正の立案手続を採ること。
2 この手続は、当該規則及び訓令の敬称以外の部分に改正がある場合に併せて行えばよいものとする。
なお、当該規則及び訓令の改正が行われるまでの間は、今回制定された葛飾区規則で定める様式における敬称の取扱いに関する規則及び葛飾区訓令で定める様式における敬称の取扱いに関する規程の規定により、区が発する文書の名あて人の敬称を「殿」から「様」に、区にあてて発せられる文書の名あて人の敬称を「殿」から「あて」に読み替えて様式を作成すること。
3 要綱等で定められた様式の敬称については、特に改正を行う必要がなく、今後区が発する文書の名あて人の敬称は「様」と、区にあてて発せられる文書の名あて人の敬称の部分には「あて」とすること。
4 規則、訓令、要綱等の規定により作成された様式の用紙で、名あて人の敬称に「殿」を用いているものは、現に残存するものに限り使用することができるものとするが、速やかに作成し直す等の措置を採るものとする。
第4 実施時期
今回の措置は、平成2年11月1日以降施行する文書から実施する。