葛飾区史

第5章 暮らしの移り変わり


第3節 都市近郊の農村

■際物作り :

 盆や正月など、年中行事に使われるものを際物と呼んでいる。葛飾区ではこの際物作りが江戸時代から行われていて、東京の各所で行われていた盆の草市、ほおずき市、酉の市、歳の市などに出荷していた。東京都心の人たちの嗜好性に敏感で、情報の多かった葛飾区の人たちは、東京の四季の風物詩の演出者にもなっていたのである。