葛飾区史

第4章 現代へのあゆみ(戦後~平成)


第2節 現在の葛飾

■安心して住み・憩い・働き続けられるまちに向けて :進む区民主体のまちづくり

 昭和 30 年代以降の人口増加で市街地化が無秩序に進んだことにより、都市基盤の整備や木造住宅が密集する災害に脆弱なまちへの対策が求められるようになった。そのため、葛飾区は昭和40年代半ばより計画的なまちづくりを開始したものの、市街地化されたまちの再整備は長い期間を要し、防災面に課題のある地域が多く残っていた。
 平成2(1990)年、まちづくりの総合的な方針である「葛飾区市街地整備方針」に、区民と区が協力してまちづくりを進めていく仕組みや方策が示されたこともあり、次第に地域課題の解決を目指す区民主体のまちづくりが実を結び始め、区内の各地域で駅前の市街地再開発事業注釈1や地域特性を生かしたまちづくりが進んでいる。




注釈1:土地の高度利用と都市機能の更新を図るため、建築物および敷地の整備などを行う事業。