葛飾区史

第1章 葛飾の風土と自然


第2節 東京低地の成り立ち

■最終氷期の関東平野 :台地と低地

 関東平野は、丘陵 ・台地・低地からなる。最終氷期へ向かうと海は次第に遠のき、河川は下流へと延長されていった。海水面が低下すると、河川は下へ削る力が作用し、元の河道は階段状に削られた地形の段丘となる。段丘が浸食されると丘陵となる。
 関東山地の東縁には、かつての多摩川の扇状地である段丘や侵食が進んだ多摩丘陵などがある。台地には、武蔵野台地、大宮台地、下総台地などがある。標高のある下末吉台地は、約13万年前に浅い海であった。その後最終氷期に向かう寒冷化によって陸化したものである。武蔵野台地の段丘面も同様で、当時の多摩川によって形成された扇状地である。さらに低い段丘面には立川面がある。

段丘地形模式図
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関東平野の地形面分布図

図中、Tは多摩面、Sは下末吉、Mは武蔵面、TC は立川面
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