子ども葛飾区史

第3章 地域の歴史


第9節 小菅(小菅・堀切・東堀切)

■ :小菅(小菅・堀切・東堀切)

小谷野神社の桃祭り(堀切4丁目)  
 小谷野神社では9月に神輿や山車がまちの中をまわる祭りが行われていますが、かつては7月19・20日の2日間にわたって「桃祭り」とよばれる祭りが行われていました。祭りでは、病気がはやったり悪いことが起こらないことを願って、オスとメスの獅子頭をかぶった若者が地域をめぐりました。めぐるルートはオス・メス別々で、各家の台所の出入口から家の中に入り、家の中を通り抜けておはらいをしたそうです。  
 桃祭りという名前は、くだものの桃を神社に積み上げておき、祭りを見にきた人たちに配ったことからつけられました。桃が配られたのは、桃に災難や病気を防ぐ力があるといわれていたためです。

小谷野神社

小谷野神社は、江戸時代に建てられました。かつては稲荷神社という名前でしたが、1968(昭和43)年の地名変更で小谷野の名前が消えてしまうことから、地名を残すため小谷野神社に改名したといわれています。
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ツマモノ野菜  
 現在の東堀切と堀切の一部は、かつて下千葉とよばれていました。下千葉では、昭和20年代まで「ツマモノ」とよばれる野菜が盛んにつくられていました。ツマモノとは、さし身や料理の飾りに使われる野菜のことで、下千葉では、細根ダイコンやメジソがつくられました。  
 細根ダイコンは太さが親指くらいの小さな大根で、メジソはシソの若い芽のことです。どちらも料理の飾りに使われるので、傷が目立ったりすると売れないためつくるのに大変な手間がかかりましたが、高い値段で売れました。

細根ダイコン
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