第3章 地域の歴史
第5節 高砂
■ :高砂
亀戸大根
「亀戸大根」は、東京周辺で伝統的につくられている野菜のひとつで、根や葉はつけ物に向いています。現在の江東区亀戸辺りでつくられはじめ、葛飾では柴又・新宿・高砂・奥戸などでつくられるようになりました。特に高砂は質のよい亀戸大根の産地でした。
その後、昭和50年代には亀戸大根をつくる農家がとても少なくなってまぼろしの大根とよばれるほどでした。しかし高砂では数軒の農家がつくり続けていました。現在では少しずつですが、生産量を増加させ、高級野菜として料亭などへ出荷しています。
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諏訪野のお十夜
現在の高砂1丁目は、かつては諏訪野とよばれ、新宿の一部でした。高砂1丁目と新宿は離れているため、現在は新宿との関わりを感じる機会はあまりありません。
しかし、高砂1丁目にある阿弥陀堂は、新宿にある浄心寺が管理しています。また浄心寺の住職がきて、「南無阿弥陀仏」と念仏をとなえる「お十夜」という行事が取り行われます。この行事を通じ、地域の人びとは新宿とのつながりを思い出すのです。
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