第3章 地域の歴史
第4節 新宿
■ :新宿
ふたつの大きな工場
1917(大正6)年に三菱製紙中川工場が、翌年には江戸川バリウム工業所(後の三菱ガス化学東京工場)が建てられました。大きな工場が新宿に建てられたのは、中川に近かったからです。当時は、道路や鉄道を使って物を運ぶよりも船で物を運ぶ方が便利でした。また、川の水を工場で使うことができたため、川沿いに大きな工場をつくったのです。
三菱ガス化学東京工場は、現在、三菱ガス化学東京テクノパークになり、さまざまな製品の開発や研究が行われています。また、三菱製紙中川工場は、印刷用紙などの紙をつくっていましたが、2003(平成15)年に工場を閉鎖しました。現在、工場があった場所は葛飾にいじゅくみらい公園、科学教育センター、東京理科大学葛飾キャンパスなどになっています。