子ども葛飾区史

第3章 地域の歴史


第3節 柴又

■ :柴又

矢切の渡し(柴又7丁目)  
 「残したい“日本の音風景100選”」に選ばれた、都内ではここだけに残っている渡し場です。柴又と対岸の千葉県松戸市を結ぶこの渡しの歴史は古く、江戸時代初期には地元住民が使っていました。現在も舟に乗ることができます。伊藤左千夫の小説「野菊の墓」、細川たかしの歌「矢切の渡し」にも取り上げられていて、その記念碑もあります。また、矢切の渡しがある江戸川両岸は、1500年代に北条氏や里見氏などの武将が戦った、国府 台合戦の古戦場でもあります。

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矢切の渡し(1973〔昭和48〕年)
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現在の矢切の渡し

現在も変わらない風景を残しています。
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柴又駅(柴又4丁目)  
 「関東の駅百選」に選ばれた京成金町線の駅です。駅からは柴又帝釈天や山本亭、葛飾柴又寅さん記念館、山田洋次ミュージアムなどに歩いて行くことができます。駅前広場には、1999(平成11)年に建てられた「フーテンの寅」の銅像があります。  
 京成金町線ができる前には、帝釈人車鉄道が通っていました。人が乗った車両を人が押して線路の上を移動するもので、乗客は柴又帝釈天にお参りする人がほとんどでした。60日ごとの庚申の縁日には、1日で1万人もの乗客を運んだといいます。現在の京成金町~柴又間の線路がまっすぐなのは、この人車鉄道のあとを利用したためです。

柴又駅(1985〔昭和60〕年)
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現在の柴又駅
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