第3章 地域の歴史
第2節 金町(金町・東金町・金町浄水場)
■ :金町(金町・東金町・金町浄水場)
半田稲荷神社(東金町4丁目)
12世紀に建てられたと伝わる神社です。江戸時代には、病気回復や安産を願う人びとがこの神社にお参りをしていました。こうしたご利益は、はしかや天然痘を防ぐ色とされた赤色の服を着た「願人坊主」とよばれる人が、半田稲荷のはたを持って各地で歩いて広めました。願人坊主は、江戸の人びとに評判となり、狂言で演じられ、浮世絵にもえがかれました。神社には葛飾区の文化財である半田稲荷神社神泉遺構や大昔の鏡(舞鳳狻猊背文八稜鏡)、葛飾区にある石像の中で最も古いきつねの像(半田稲荷神社狐一対)などもあります。