子ども葛飾区史

第3章 地域の歴史


第2節 金町(金町・東金町・金町浄水場)

■ :金町(金町・東金町・金町浄水場)

金町小カブ  
 明治時代の終わりごろ、金町の長谷緑之助が小カブを出荷量が減る春に食べることができるように改良したものです。「新カブ」として市場に出荷されて、高級料亭などに高い値段で買われていました。  昔は、一年中新鮮な野菜を食べられる技術がなく、春は新鮮な野菜が少ない時期でした。そのため人気がとても高く、金町周辺でたくさん生産されました。寒さに強い「金町小カブ」は葛飾から全国へと広まっていきました。

金町小カブ(1965〔昭和40〕年頃、東金町)
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金町小カブの収穫(1996〔平成8〕年)
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金町小カブの収穫
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茶の栽培  
 金町では、明治時代のはじめごろから複数の茶畑でお茶をつくっていました。葛西神社(東金町6丁目)にも当時の作業員に給料を支払っていた記録が残っています。  金町は人や物が集まるまちで、お茶の栽培にちょうどよい下肥(人のうんちやおしっこ)が流通していたのです。お茶をもむ小屋がたくさんあり、千葉県から「お茶師」とよばれる作業員を雇っていました。金町のお茶は、東京府の品評会や博覧会でもたびたび表彰されるほど品質のよいものでした。1932(昭和7)年に現在の国道6号線の改良工事が行われるまでは茶畑が残っていて、金町でお茶が栽培されていたようです。