子ども葛飾区史

第3章 地域の歴史


第14節 新小岩(新小岩・東新小岩・西新小岩)

■ :新小岩(新小岩・東新小岩・西新小岩)

ふのりづくり  
 新小岩地域のふのりづくりは、江戸時代から行われていました。農作業の空いた時間に行う農家の副業として始まりましたが、大正時代になると、ふのりを専門につくる家も出てきました。ふのりはフノリという海藻からつくられていて、主に着物を洗った後ののりづけや髪を固めるために使われていました。新小岩地域のふのりは「東京ふのり」として全国的に有名で、埼玉県の三郷市や吉川市からふのりづくりのために働きにくる人たちもいました。  
 着物などの和服を着て日本髪とよばれる髪形をしていた時代にふのりは日用品として多くの家庭で使われていました。しかし、高度経済成長で生活様式が変わるとだんだん使われなくなり、ふのりづくりをする人は減っていきました。新小岩地域のふのりづくりは1993(平成5)年ごろまで行われていました。

ふのり(葛飾区郷土と天文の博物館所蔵)
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ふのりづくり(1986〔昭和61〕年)

夏の暑い時期につくられました。
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ふのりづくり(1986〔昭和61〕年)

ふのりは乾燥させて製品になります。
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