第3章 地域の歴史
第1節 水元(水元・東水元・西水元・南水元・水元公園)
■ :水元(水元・東水元・西水元・南水元・水元公園)
水元公園と小合溜井
水元公園は、1965(昭和40)年に開園した東京都内で唯一の水郷景観をもった大きな公園です。園内にはポプラ並木やメタセコイアの森が広がり、区の花である花菖蒲のほか、オニバスやフジバカマ、カワセミ、オオタカなど貴重な動植物が生息しています。人びとのいこいの場となっているほか、災害が起きたときに救援や復旧活動の場所として利用できるように整備されています。 水元小合溜は、もともと江戸時代に川をせき止めてつくられた溜池で、小合溜井と呼ばれていました。8代将軍の徳川吉宗が、農業用の水をためておくためにつくり、工事は井沢弥惣兵衛という技術者が行いました。小合溜井からは農業用の水路が引かれ、長い間、地域の水田をうるおしました。