第2章 葛飾の歴史
第3節 飛鳥・奈良・平安時代
■葛西郡から葛西へ :
葛西が伊勢神宮の領地になった
葛飾をふくむ葛西の一部は伊勢神宮(三重県)に寄進(寄付)され葛西御厨と呼ばれるようになりました。御厨とは、伊勢神宮などの神社や寺の領地のことです。
寄進すると、伊勢神宮に年貢を納めなければなりませんでしたが、代わりに土地を治めることができました。また、伊勢神宮が土地を保護し、税の免除などもありました。このため、力の強い伊勢神宮などに寄進される土地が多かったのです。いつから葛西御厨になったのか、はっきりわかっていませんが、1193年の資料に葛西御厨の名前があるので、このころまでには伊勢神宮の領地になっていたと考えられています。