葛飾区製造業の概況
更新日 平成22年12月19日
葛飾区の製造業の統計を中心に概況を掲示します。
大都市工業地域の中の葛飾区工業
葛飾区は、東京都城東地域の一画を占める、東京都工業の代表的な工業集積地域です。
平成17年工業統計調査によると、3,657工場(東京都区部 第3位)があり、19,971人(東京都区部 第5位)の従業者を擁し、約2,714億円の製造品出荷額等をあげています。これを東京都全体における構成比から見ても、工場数で8.2%、従業者数で4.6%を占めるなど、葛飾区の工業活動は東京都内において高い地位にあることが分かります。
しかし、昭和から平成に入って、区内の工場数(昭和54年をピーク)、従業者数とも年々減少傾向にあります。特に近年の減少は著しく、平成12年から平成17年にかけて、工場数では約28%、従業者数では約30%減少しています。(表1参照)
次に、東京23区内における葛飾区工場数の地位を見てみると、昭和50年には第9位、昭和60年から平成5年までは大田区に次いで第2位、平成7年大田区、墨田区に次ぐ第3位となりましたが、平成10年・12年には再び第2位となり、平成15年からは3位となっています。
葛飾区工業の業種別構成
葛飾区内工業の構成上の特徴を、産業中分類別の工場数の構成比で見ると、プラスチック製品、皮革同製品、衣服その他繊維製品と続く日用消費財を中心とする雑貨(軽)工業部門と、ゴム製品(6.8%)、機械(一般12.5%、電気2.5%)、及び金属製品(26.0%)でその上位が占められています(表2)。
また、東京都全体の業種別構成との比較において特徴的な点を列挙すると、
(1)東京都全体における第1位業種の「出版・印刷」が葛飾区においては第7位と低く、替わってプレス業・メッキ業をはじめとする「金属製品製造加工業」の割合が非常に高くなっています。
(2)「その他製造業」に分類される業種の割合が非常に高くなっています。これは、この中に含まれる「玩具・運動用具産業」やシャープペン・ボールペン等「文具産業」、アクセサリー等「装身具産業」が、葛飾区の地場産業として非常に多くの集積があり、東京都のみでなく全国的にも主生産地となっていることによります。
(3)「ゴム製品製造業」の割合が高くなっています。これも、工業用ゴムをはじめとするゴム製品の製造業が、葛飾区の地場産業として全国的主生産地となっているからです。
これらの点から分かることは、葛飾区の製造業は非常に多種多様な業種構成であること、地場産業関連業種に関しては、全国的にも有数の集積を誇ること等、葛飾区内工業の性格が明らかになります。
この他にもボルト・ナット製造業なども、東京都区部の中で高い地位を占めるだけでなく、全国的にも主生産地となっています。
| 調査年度 | 工場数(件) | 従業者数(人) | 製造品出荷(億円) |
|---|---|---|---|
| 昭和40年 | 4,760 | 66,291 | 1,812 |
| 昭和46年 | 4,605 | 56,026 | 3,112 |
| 昭和52年 | 7,138 | 52,780 | 4,976 |
| 昭和53年 | 7,050 | 51,347 | 5,048 |
| 昭和54年 | 8,153 | 54,340 | 5,815 |
| 昭和55年 | 7,847 | 52,737 | 6,326 |
| 昭和58年 | 8,131 | 51,275 | 6,374 |
| 昭和60年 | 7,662 | 50,022 | 6,921 |
| 昭和63年 | 6,683 | 42,973 | 6,385 |
| 平成2年 | 6,498 | 43,606 | 7,137 |
| 平成5年 | 5,811 | 36,839 | 5,838 |
| 平成7年 | 5,471 | 33,545 | 5,312 |
| 平成10年 | 5,593 | 32,338 | 5,130 |
| 平成12年 | 5,048 | 28,723 | 4,558 |
| 平成15年 | 4,090 | 22,193 | 3,281 |
| 平成17年 | 3,657 | 19,971 | 2,714 |
| 製造業業種 | 事業所数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 金属製品 | 951 | 26.0% |
| 一般機械器具 | 456 | 12.5% |
| なめし革・同製品・毛皮 | 290 | 7.9% |
| ゴム製品 | 250 | 6.8% |
| 衣服他の繊維製品 | 240 | 6.6% |
| プラスチック製品 | 238 | 6.5% |
| 印刷関連 | 168 | 4.6% |
| パルプ・紙・紙加工品 | 125 | 3.4% |
| 電気機械器具 | 91 | 2.5% |
| 精密機械器具 | 76 | 2.1% |
| 家具・装備品 | 75 | 2.1% |
| 食料品製造業 | 71 | 1.9% |
| 輸送用機械器具 | 65 | 1.8% |
| 窯業・土石製品 | 40 | 1.1% |
| 繊維工業(衣服繊維製品を除く) | 36 | 1.0% |
| 非鉄金属 | 30 | 0.8% |
| 木材・木製品(家具を除く) | 21 | 0.6% |
| 化学工業 | 20 | 0.5% |
| 電子部品・デバイス | 20 | 0.5% |
| 鉄鋼 | 18 | 0.5% |
| 情報通信機械器具 | 7 | 0.2% |
| 飲料・たばこ・飼料 | 3 | 0.1% |
| その他の製造業 | 366 | 10.0% |
葛飾区工業の規模別構成
(1)葛飾区内工業を規模別構成で見ると、従業者3人以下の工場が約6割を占めています。この規模別構成比は、昭和60年当時と比べても大きな変化はしていません。
(2)平成18年事業所・企業統計調査報告による工場の経営形態では、会社企業が50.5%、個人経営が44.8%、その他の団体等が4.7%となっています。
葛飾区は、明治の時代から、交通の便、工業用水の確保、その他立地環境の諸要因のほか、戦災、関東大震災等歴史的背景もあり、東京の代表的な工業集積地域の1つとして、日本のものづくりにおいて重要な地位を確立してきました。
また、葛飾区内においても、事業所の業種別構成の点から見ると、平成18年度事業所・企業統計調査によると、製造業の関連事業所数は「卸売・小売業・飲食店」に次ぐ第2位(4,085事業所、約21%)、ここに携わる従業者数も同様に第2位(25,553人、約18%)となっており、そこに従事する方々の居住地の点からは、経営者の約7割、従業者の約5割が葛飾区内に居住するなど、「製造業」は、葛飾区内における地域経済の重要な担い手であるとともに、区民に多くの雇用の場を提供しているのです。
このような点から、葛飾区では産業振興<製造業(工業)振興>を施策の重要な柱の1つとして位置付け、「働きやすく住みやすい産業地域社会」の実現を目指して、区内産業(工業)の一層の振興を図っています。
「産業地域社会」
葛飾区では、区内工場の多くが住宅と工場併設型であり、その市街地形成は、住宅地と工業地が混在する住工一体型の都市構造をなしています。こうした住工一体地域の多くは、単に昼と夜との人口差が少ないだけでなく、そこに住む者と働く者が同じであるという特徴があります。このような地域において、日常生活の関係から、工場と住宅が親しく結ばれ、工業関係者をはじめ、商業、サービス業を含めた心通じ合う地域社会を「産業地域社会」といい、本区の目標とする社会です。
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